突然みかんの葉っぱと一緒にやって来たイモムシトリオはだいぶでかかった。でかいけど餌はあるので箱に蓋もせず放っておいたら次の日１匹が脱走していた。

この子も思春期くらいなのかしらね、外の世界を見たくて飛び出したくなったんでしょうに(勝手な想像だけれども)。ただ現実はそう甘いものでもなくそこは砂漠のような大地で・・・といった感じで机の上をウロウロしていたので箱に戻そうとすると黄色い角を出して怒りだした。

「何すんだよ！」
「いいから帰ります！」
「俺の事は放っておけよ！」
「いいから戻るの！」
「やめろよ！」
「家が１番なの！」
「うるせえよ！」
「とりあえず帰れば分かるから！」

みたいな会話は確実にしていたと思う。そんな親子喧嘩の後家に帰ってムシャムシャ葉を食べる姿を見ながら『あなたはまだここにいなきゃならないの・・・きっと分かる時がくるから・・・』と結構しんみりした。

そしたら他の１匹が、下痢になっているのを発見。確か下痢になるってサナギになる前段階だったはず・・・確かサナギになる前ってめっちゃ動くって図鑑に書いていた記憶が・・・

とか何とか思っているうちにイモムシの自分探しの旅スタート！！さっきの子なんて比べもんになんないくらいの爆走に次ぐ爆走。焦っている間にもイモムシは盗んだバイクで走り出す旅をやめないもんだから、目で追いつつ急いでサナギ用の箱作り開始。

えーっと割り箸を置いて〜壁に紙を貼ってサナギになりやすいようにして〜えーっとえーっと・・・・・・・・よしっ出来た！さあここでサナギにおなり！とイモムシ戻す→「嫌だ！自分で見つけるんだ！」と逃走→戻す→逃げる→戻す→逃げる→戻すを繰り返しすぎてどんどん弱ってくるイモムシ。母さんもう見てらんないっ！ごめんね！とイモムシを戻して蓋をして一晩待ったら諦めてくれたのかサナギになる準備をしていた。


もうこんな感じで毎日が過ぎるから、他の事に全然手がつかない。